人間の胃壁が胃酸で溶けないのは何故?

塩酸を使った実験で、金属を腐食させたりした経験はないだろうか。劇薬なので目に入るのはもちろん、皮膚に付着しても激しい痛みを伴ってヤケドしてしまう、そんな液体だ。

そんな塩酸だが、実は人の体内にも存在している。

人間の胃液の主な成分は塩酸。では、皮膚に付着したらヤケドを負ってしまうような劇薬なのに胃壁はなぜ溶けださないのだろう。

胃の中のPh値を調べてみると、常にPh1〜2程度と強酸性になっている。ふつうに考えれば、胃壁もタンパク質でできているのだから、溶けてしまう筈だ。

だが、人間の胃は決して自分の胃壁を消化したりしない。胃腺から分泌される多量の粘液が胃壁を保護しているからだ。


ストレスなどが原因で胃潰瘍になる人がいるが、これは粘液の分泌が悪くなったり、胃壁に傷がついたりして、胃の粘膜が消化されてしまった状態。

もし仮に胃潰瘍になっても、胃が溶けてなくなってしまうことはない。

胃壁は重炭酸イオン(重曹)を分泌して酸を中和しているからだ。

このように人間の胃は2重のガードによって保護されているので、胃壁を塩酸に溶かされることなく食べ物を消化出来るのである。


Also published on Medium.


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.