脳神経の細胞は再生するのか?その可能性は?

脳の神経細胞は非細胞再生系で、分裂・増殖することなく生き続けるのだが、つい最近まで「再生」も不可能だというのが常識であった。

だが、今から20年ほど前、京都大学である実験が行われる。

内容は、子猫の運動に関する情報を小脳から大脳へと伝える神経を切断し、その後の変化のプロセスを顕微鏡観察し記録するというものだ。

すると、切断面からたくさんの新しい芽が出て、枝のように伸びていき、再び正しく結合、つまり『再生』したのだ。
さらには、その後の研究により、ほかにも色々な事がわかって来ている。

果樹などの生育や結実を調節するため、枝の一部を切り取る行為のことを剪定というが、神経細胞にも、植物と同じように剪定による効果があるという。


神経細胞には各細胞へ情報を伝えるための「軸索」という長い突起があり、この軸策は先端で枝分かれしている。この軸索の先端を切ると、根元の近くから多くの枝が伸びて広がってくる。軸索にはこういった再生機能が備わっているという。

さらに、神経細胞には、細胞内の代謝異常によって本来の機能を失い、組織の量や質が変化する「変性」があるということもわかってきた。

脳神経が再生・発芽するということから、切れてしまった神経細胞なども、再びつなげられる可能性がある。


今後、この研究がさらに進み、医療の現場で有効に使えるようになったら、「再生医療」とは別の方面から、障害の残った方の治療が格段に進むことだろう。

また、現在では治療が不可能とされている、脳細胞が障害を受けることによって起こる様々な疾病の予防や治療の可能性も大きく広がるだろう。


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