スペードのエース。一枚だけちょっと凝った絵柄なのは

トランプを使ってゲームに興じる機会があると思うが、見慣れているはずのそのデザインも、よく見てみるとキング・ジャック・クイーンの絵札は、マークごとに顔の表情や向き、服装などが少しずつ違っている。

これはトランプの絵柄には、それぞれにモデルとなる人物がいたから。

ダイヤのキングは「シーザー」。クラブのジャックは「ランスロット」など、いずれもヨーロッパでは有名な人物の姿だと言われている。

かつてはすべての絵札に名前が書き込まれていたこともあった。
そんなトランプの札のなかで、一つだけ他とは違った雰囲気のモノがある。スペードのエースだ。
ほかのマークのエースは、札の中央にマークがひとつあるだけのシンプルなものだが、スペードのエースだけはやけにマークが大きく、デザインもちょっと複雑になっている。

ではなぜスペードのエースだけが図柄が違うのか。

1615年、イギリスはトランプに輸入関税をかけ、さらに1628年には国内生産のものにもカード税を課した。

税金を課せられてもカード熱が冷めることがなく、他のヨーロッパ諸国も次々にトランプ課税を実施していった。

18世紀になると、スペードのエースの札だけを政府が印刷し、それを税金と引き換えに業者に手渡すようになった。

つまり、スペードのエースが納税証明となった。

偽造防止の為に王冠の模様や製造者の名前を入れることもあった。
その名残が現在でも残っていて、スペードのエースだけが凝ったデザインになっている理由だ。
日本でも、消費税導入までトランプに税金が課せられていた。
これは「トランプ類税」という名目の税金で、一組につき40円が課せられていた。この税金は購入者が支払うのではなくトランプの製造者が支払っていた。


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